バッテリー交換の頻度が知りたい！メンテナンス方法も解説

車のバッテリーは普通の電池と同様に使用できる限界・寿命があります。この状態がさらに悪化すると、「ワイヤレスキーが反応しない」「エンジンがかからない」といった現象が起きて、車が動かせなくなってしまいます。
これは、バッテリーに蓄電されていた電力がすべて使われてしまったり、放電されて必要な電力が確保できない状態になってしまっており、よく「バッテリー上がり」などと呼ばれています。

実はこの「バッテリー上がり」はJAFの出動理由のNo1※に上がるほどよくあるトラブルで、なんと出動全体の約42％もの割合を占めています。
※参考：JAFの出動理由順位(2020年4月～2021年3月累計)
https://jaf.or.jp/common/about-road-service/frequency


バッテリーの寿命が近づいてくると、エンジンがかかりにくくなるなど、事前に兆候があり、このようなポイントを押さえておくとバッテリーのトラブルを回避できるかもしれません。
ですので、ここからはバッテリーが弱くなった時の、具体的な症状をご紹介します。

バッテリーの寿命が近づいてくると、エンジンがかかりにくくなります。
バッテリーが寿命の場合、充電しても充電されない、すぐに放電してしまうといった症状が起こります。
充電してもエンジンがかからない場合は、バッテリーの寿命である可能性が高いです。

ヘッドライトの明るさによって、バッテリーの寿命を判断できるケースもあります。
走行中はちゃんとヘッドライトが明るいのに、停止しているときに暗くなってしまう場合は、バッテリーの寿命が近づいている可能性が高いです。
走行中にヘッドライトの明るさを確認することができない場合は、車を停止させた状態でギアをニュートラルもしくはパーキングにして、アクセルを踏んでみましょう。
アクセルを踏んでいるときは明るいのに、離すとヘッドライトが暗くなってしまう場合は、やはりバッテリーの寿命が近づいているという目安になります。

バッテリーを目視して、バッテリー液が漏れている場合も、寿命がきている可能性があります。
液漏れしていること事態が正常な状態ではないので、速やかな交換をおすすめします。
また、バッテリー液が少なくなっていて、補充してもすぐに減ってしまうという場合も、バッテリーの寿命が近づいているかもしれませんので、交換を検討しましょう。

ただし、最近のバッテリーは完全封入タイプが主流で、バッテリー液が補充できない事も多いです。事前にお乗りのおクルマのバッテリータイプを把握しておくことも大切です。

バッテリーの電圧は、通常は12.5〜12.8V程度です。
エンジンがかかっている状態だと13.5〜14.5V程度になりますので、エンジンがかかっていないときの電圧が12.5Vより低くなってしまった場合は、バッテリーの寿命を疑いましょう。
バッテリーの電圧は、テスターを使用して計測することができます。
テスターはカー用品店などで販売されているので、購入しておけばご自身でも電圧チェックすることは可能ですが、使う機会が多いアイテムではないので買うのはちょっと…と思う方が多いと思います。
ですので、電圧のチェックをするのであれば、定期点検の際にバッテリーチェックをしてもらうのが一番のオススメです。

環境問題に配慮して、車が停止しているときはエンジンを切る「アイドリングストップ」機能が正常に動作しなくなった場合、バッテリーの寿命が近づいている可能性があります。
アイドリングストップによってエンジンがかからなくなってしまうと困るので、危険を考えてアイドリングストップ機能が停止するからです。
自分で停止したわけではないのに、アイドリングストップが作動しない場合も、バッテリーの寿命も疑ってみましょう。
実は、アイドリングストップ機能はバッテリーに与える負荷が大きいといわれています。
通常よりもバッテリーの寿命が早くなる可能性も考えられますので、こまめにチェックしてください。

パワーウィンドウが正しく動作しない場合も、バッテリーの寿命である可能性が高いです。
具体的には、パワーウィンドウを上げ下げするスピードが遅い、モーター音が弱い、等の症状が現れます。
注意したいポイントは、窓が開いた状態で完全にバッテリーが駄目になってしまうと、バッテリーを交換するまで窓が閉められなくなる点です。
すぐに交換にいけない時などに、この状況になってしまうと本当に困り果ててしまいます。
ですので、パワーウィンドウの症状が確認できたら、窓は閉めておくようにしましょう。

パワーウィンドウ以外にも、ルームランプやワイパーなど、電力で動くパーツの動作が鈍い、いつもと違うと感じたら、バッテリーの交換時期かもしれません。

この補機バッテリーはガソリン車のバッテリーと同様、定期的な交換が必要です。
バッテリーの寿命は車の走行距離や車の装備・機能によって大きく変わるため、明確に年数や期間をお伝えするのは難しいのですが、2年～4年と言われることが多いです。
札幌をはじめとした北海道のように寒い地域では、バッテリーの寿命は短くなる傾向にあるので注意が必要です。

補機バッテリーが上がってしまうと、ハイブリッド車であってもエンジンが始動できなくなります。
遠方へのドライブが多い人はバッテリーが充電される機会が多いですが、近距離、コンビニやスーパーなどに行くことがほとんどという人だと、バッテリーが充電される時間が短いため、バッテリーの電解液が劣化しやすいです。

車検や定期点検の際に、バッテリー性能が低下し始めているようであれば早めの交換をするようにしましょう。

補機バッテリーが上がってしまったときは、救援車とブースターケーブルを用意した上で充電を行う必要があります。

先ほどご紹介したようにハイブリッド車のバッテリーはトランクの内部にある事もあるため、これまでのケーブルの繋ぎ方とは異なる場合があります。

ボンネットを開けてバッテリーが見当たらない場合は、必ず取扱説明書をご確認いただいてから救援を受けるか、JAFをはじめとしたロードサービスに助けを求めるようにしましょう。

定期的にバッテリーを確認して、バッテリー液が減っていると思ったらすぐに補水するなど、基本的なメンテナンスを怠らないように意識しましょう。
また、先に触れたバッテリーの電圧を測るテスターで定期的に電圧をチェックして、急にエンジンがかからないというようなトラブルが発生しないように、まめにチェックすることが望ましいです。
ですが、先ほどもご紹介したように、バッテリー液が補充できないタイプの物もあるので、バッテリー液の購入前に一度確認をしておきましょう。

バッテリーの寿命は、運転方法を意識することで長くなる可能性があります。
例えば、発進前に少しアイドリング時間をもつことが有効です。
ただし、車をアイドリング状態で停め続けることは環境によくないため、地域によっては条例で駐車時のアイドリングを禁止していることもあります。
ですので、こちらの対策はお住まいの地域のルールを確認したうえで、行う必要があります。

また、車は走行することでバッテリーを充電しています。
ですので、エンジンがかかっていない状態でヘッドライトやルームランプをつけっぱなしにしてしまうと、一晩と持たずにバッテリーが上がってしまいます。
朝の忙しい出勤やお出かけ前にバッテリーが上がってしまっていたら遅刻は確定。車を降りる際のスイッチ類の確認は特に気をつけたいポイントです。

同じ理由で、普段余り車に乗らない方も注意が必要です。
週末や短い距離しか乗らない場合、走行で充電される電力より、放電される電力の方が上回ってしまい、バッテリーが上がってしまうこともあります。
たまに、長い距離を走ると効果的な対策になるので、定期的にドライブでのお出かけの予定を入れると、車に優しく・ストレス解消にもなるのでオススメです。

あとは、気温が非常に低いところでの運転は、バッテリーへの負荷が大きいといわれています。
札幌は冬になると気温が低くなりますので、アイドリング時間を長く取るなどしてバッテリーをいたわる運転、管理を心がけましょう。

バッテリー本体の価格は、数千円から3〜4万円とかなり幅があります。
これはブランドもそうですが、サイズや機能の違いによってかなりの種類があるためです。

ハイブリッド車やアイドリングストップ機能がついている車は、性能の良い専用バッテリーが必要になるなど、いろいろな選ぶポイントがありますので、車に応じたバッテリーを選びましょう。

交換の工賃は、ガソリン車かハイブリッド車、国産車か輸入車か、などによって費用が変わってきますが、1,000円〜3,500円程度が相場のようです。

おクルマの見た目の大きさだけでは、バッテリーのサイズや種類は判断できませんので必ずプロに相談して確認をしてから交換をしましょう。

バッテリーのメンテナンスでは、バッテリー液の補充を行ったり、弱った際には充電をしたりすることが一般的でした。
ですが、これまでにも何度かご紹介しましたが、バッテリーにはいくつも種類が出てきており、その中にはこれまで通りのメンテナンスができない物もあります。
また、性能も安定していることが多いため、バッテリーのメンテナンスのタイミング自体もわかりにくくなっています。

ですので、バッテリー自体のメンテナンスを行うというより、定期点検をしっかり行い、電圧が下がる兆候が見つかったら早めに交換をしておくことが一番です。

AGHトヨタ札幌では、10分で出来る無料のバッテリーチェックを行っています。長距離のお出かけの前後等にぜひご利用ください。
※混雑時はお時間をいただくことがあります。事前にご予約をおすすめいたします。

どうしても自分で交換してみたい、工賃を掛けずに安く交換を済ませたいなど、様々な理由でセルフの交換にチャレンジしたい方もいるかと思います。
そのような方のために簡単にバッテリ―交換の流れをご紹介します。
  エンジンが動いている状態でエンジンルームに手を入れると、重大な事故につながりますので必ず停止をしてください。
  バッテリーにはマイナス端子とプラス端子がついていますので、まずマイナス端子を取り外します。
マイナス端子はカバーがついていない方です。六角レンチやナットなどを活用して取り外してください。

  マイナス端子と同じ要領で、カバーがついているプラス端子を外します。
  バッテリーが固定されている金具を外します。
金具に合ったナットなどを活用して取り外しますが、海外製の場合は日本とサイズが違うことがあります。
  古いバッテリーを取り外したら、新しいバッテリーを設置して先ほど取り外した固定金具で固定します。
  バッテリーを取り外すときはマイナス端子から取り外しましたが、取り付けるときはプラス端子から取り付けます。
取り付ける順番や場所を間違えてしまうと、感電やショートなどのトラブルが発生する恐れがありますので十分注意して行ってください。
  マイナス端子を取り付けて、バッテリー交換完了です。

バッテリーを交換すると、パワーウィンドウやパワースライドドア、オーディオの設定がリセットされてしまい、初期化設定が必要になることがあります。
こちらの設定作業も忘れず行いましょう。

自分でバッテリー交換するのが難しい場合は、プロに依頼するのがスムーズです。
実のところ、半導体を多く使い、電気のトラブルが致命的になりかねない最近の車は、バッテリー交換のミスによるダメージが大きく、ご自身での交換はしてほしくないというのが本音です。
では、お店に頼むとして、どのようにお願いする先を選べば良いのでしょうか？

まず、バッテリー交換は、ガソリンスタンドやカー用品店、整備工場、ディーラーなどで交換してもらえます。
どの業者も、作業内容についてはほとんど同じですが、価格の面などで特徴があります。
それぞれの特徴をご紹介しますので、お店選びの参考にしてください。
  ガソリンスタンドは、バッテリー本体が定価に近い金額のところが多いです。
工賃は無料のところもあれば、数1,000円かかるところもあります。
会員だと割引されるところもあるようです。
ガソリンスタンドの場合、資格を持った整備士がいない場合もあるので、どのような人が整備するのかを確認しておくことが必要です。
  カー用品店はバッテリーの価格がほかと比べると安いことが多く、工賃も手頃です。しかし、古いバッテリーの廃棄料金が高めな場合もあるようです。
バッテリーも様々なブランドを用意している事が多いので、バッテリーの機能やブランドにこだわりがある人にはおすすめです。
  整備工場はバッテリーの価格は定価で、工賃や廃棄料金が安いところが多いようです。
ただし、街の整備工場はそれぞれが独自に工賃等の設定をしているため、一括りにお伝えするのは難しいです。
事前に必ず電話などで料金と依頼が可能か聞いておく必要があります。
  AGHトヨタ札幌をはじめとしたカーディーラーの強みは純正品を中心に、サイズや機能など車に合ったバッテリーで交換をしており、安心・安全で信用度が高い事があげられます。
また、バッテリー交換後に必要なさまざまな機能の初期化設定なども問題なく対応できるので、先進安全機能をはじめ、様々な機能の付いた車を任せるのであればディーラーが一番です。

ディーラーでは、当然ながら自社の車に詳しい整備士が交換を行うため、安心して作業をまかせられます。
もちろん、整備工場やカー用品店でもきちんと対応してもらえますが、今の車はハイブリッドシステムや先進安全装備をはじめ、バッテリーの影響を受ける機能が多く存在します。
そう考えると、車の仕組みに精通した、ディーラーの整備士にお任せするのが安心といえるでしょう。

バッテリーは様々なメーカーから販売されており、高機能を売りにした国産メーカーの物や、価格の抑えた海外メーカーの物まで様々です。

そんな中、ディーラーで交換するバッテリーは信頼性を重視しており、電力供給の安定性、バッテリーの寿命、品質の高さが利点です。

現在の車はほとんどの装備やパーツが電気で動いていることから、バッテリーの重要性は増してきています。安心・安全を重視するディーラーでの交換はメリットが大きいです。